Friday, June 29, 2007

気づきと閃きについて

新しいアイデアや斬新な事を考えるていると、従来の出来事を論理的に整理し始めます。
整理した構造を何度も何度も繰り返し、ぐるぐると思いを巡らせて、既存のものから新しい形を生み出そうと考えます。
しばらくすると、頭の中が飽和して新たなことを考える集中力がなくなり、気分転換に散歩をしたり、音楽やテレビを見たりします。その時に、やっぱり頭のどこかで気にかけ、考えているのでしょう。
突然、絡まった糸の端が見えたり、はめられるジグゾーパズルのかけらを見つけたりするような、新しいことに気づくことがあります。そうすると、堂々めぐりしていた頭の中で整理されていた従来の構造の解体が始まり、新たな組みなおし作業が始められます。うまく組み直されないと、また、おなじ堂々めぐりが始まります。そして、ある時、突然に閃き組み直しが上手くいくときがあります。
このときに、新しいアイデアや斬新な事が発案されます。
気づきとは、まさに閃く前の予備準備なのです。
閃きとは、新たな組みなおす方法を発見することなのです。
気づきとは、人間の認知作業の一環です。同じ絵を見ても画家の意図にある人は気づき、ある人は気づきません。また、同じ人でも、気づく時と気付かない時があります。
人間は同じものを全体的に見ているのに、注意している場所が違うと全く解釈が異なることもあります。
3次元写真に目を近づけて1-2分見てから、写真を遠ざけると立体的な画像が見える人と見えない人もいます。
このように、人間の認知は個人の差もあります。
しかし、もし気づきを与え、誰でも閃きを持てるようにすることができれば、多くの人が新たなアイデアや斬新なことを提案することができるようになります。
今までのチャンス発見の手法以外の方法を是非発明してみたいです。

Saturday, June 23, 2007

マーケットリサーチ協会の第37回トッピクスセミナーにて講演しました

6月22日(金)の午後から麹町の砂防会館3階で、日本マーケットリサーチ協会主催の第37回トピックスセミナーで、東京大學大学院大澤先生、法政大学竹内先生と一緒に講演をいたしました。
参加者は59名と普段の2倍の参加者数で、営業系のマーケットリサーチ会社の人が多いようでした。
竹内先生の無農薬野菜に関わる消費者調査の共分散構造分析の講演、大澤先生の視点計測による人のヒラメキと言語化を導くメタ認知の講演、私のData Crystallizationを特許データに適用し、KeyGraphで可視化した特許マップによる新たな製品開発のシナリオ創発手法の講演の3議題でした。
予想以上に会場から本質的な質問が飛び出て、参加者の向上心がうかがえました。
従来のデータ処理だけでは、なかなかまれではあるけれど重要な事象の発見は困難であり、統計処理やデータマイニングの限界があります。
チャンス発見で新たな挑戦しているData Crystallizationを活用すると、従来の技法では見えない観測されたテキストデータの潜在的構造を可視化できます。潜在的構造から、従来の手法では気付かなかった重要な事象に気づく可能性が増え、斬新な仮説や新たなシナリオを創出することができます。

ご興味があれば、KeyGraphを利用してみてください。
http://www.chokkan.org/software/polaris/
http://web.sfc.keio.ac.jp/~kiichi/kamisibaiwiki/