Tuesday, August 04, 2009

フレームの中の絵と外側の時空間

フレームで飾られた絵には、作者が表現したい内容が色々な色彩やデザイン技法で描かれている。
絵を何度も繰り返し見ていると、その表現内容が少しづつ理解でき、作者と共感できるようになる。この共感できた時が最高に感動し、喜びにあふれる気がします。
でも、最近フレームに切り取られた絵の内側ではなく、作者が居たであろうフレームの外側の時空間はどのようになっていたのだろうかと考え始めました。
例えば、窓の外の風景を除くと、視点によっては、風景が切り取られ、その外側の風景は、わからなくなります。海辺の田園風景だとすれば、窓から田園風景だけを切り取って見ると、田園に隣接する海辺の青さなどが消えてしまい、どこにでもある田園風景になってしまいます。

それでは、窓のフレームで切り取られた外側の海辺を感じるにはどうしたら良いでしょうか?

流れてくる潮風の匂い、微かに聞こえる波の音、肌に感じる日差しの強さと光の色合い、など視点とはことなる知覚を研ぎ澄ませれば、感じることが出来るかも知れません。

人の欲望を、行動や言葉だけで知ることは出来ません。色々な知覚を鋭く働かせることで、感じることが出来るかもしれません。

やはり、環境にある事象を知りえる事実だけから判断するのは、環境の本当の変化を感じることが出来ません。知りえる事実以外の事象を知覚を鋭く働かせることで、感じることが出来るかも知れません。

私の研究は、そんな絵のフレームの外側を感じ、感じたフレーム外側の事象と他の事象を関係付けながら、新たな発想を促すようなプロセスを開発して見たいと思います。

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