Saturday, July 01, 2006

本実験の結果の考察












本実験は、新たなシナリオが6件、そのうち新奇性の高いシナリオが2件でるという予想以上に良い結果が出ました。
現在、結果について考察していますが、大体以下の内容である。詳細については、CODATAの論文発表を行う予定である。

  1. 予備実験によって各被験者が、マーキング関連特許に対して興味をもった。KeyGraphのシナリオマップの解釈方法を学習した。すなわち、シナリオマップに現れるクラスター(黒ノードとリンクの塊:島)を最初にリンクで結ばれた単語間から意味を推定し解釈した上でシナリオ創出ができるようになった。
  2. 予備実験の結果と被験者からのコメントを考察し、被験者がData Crsystallizationのシナリオマップ(別称:謎謎マップ)を解釈しやすいようにデータの前処理、謎謎マップ表示方法を工夫した。                                                            本実験の謎謎マップを被験者が容易に解釈するために6つの工夫を行った。                        1)リンク数を減少させ単語が見やすくなった。                                              謎謎マップのクラスター内部のリンク数が多いと単語とリンクが重なり、単語が認知し難い課題を解決する必要があった。                                                     2)謎謎マップを一枚だけ提示することで被験者が謎謎マップを解釈する時間が十分に与えられた。                                                  Annealing温度を低温度(19)と高温度(40)の2つの条件でデータを比較した。単語数やリンク数を減少させていった結果、低温度でも高温度でも謎謎マップ上のクラスターは7個と同じ構造の謎謎オマップとなり、データ構造が7つの概念で構成されていることが判明した。これにより、謎謎マップを複数枚提示する必要がなくなった。                                       3)謎謎マップに現れる単語数を300(Nodal Degree 上位300)にすることによって、クラスター内部の単語数が50語前後となり解釈がし易くなった。                         謎謎マップでは、クラスター内部の単語間のリンク数が多すぎて単語間の関係が分かり難いという課題があった。そのため、謎謎マップの単語数が500語を超えると、クラスター内部の単語数が100以上になり、一般的に被験者が解釈し難くなる課題を解決する必要があった。                                    4)Human-Interactive Annealingの手法は、Precisionga15?20単語でも80?90%と精度が高いので、謎ノード数は15語に留めて、創発しやすくした。                             5)採用した請求項のテキストデータに特許番号のタグを付与した。クラスターに現れた特許番号のタグに該当する特許の図表と請求項のテキストデータを含んだPictographを貼付し、クラスターのコンテクストの解釈を補助するようにした。                                                     6)謎謎マップの謎ノードに該当する請求項のテキストデータと図表を含むPictographを貼付し、クラスター間の概念を結合し新たなシナリオを創発させるための補助とした。
  3. 謎謎マップの解釈、マーキング関連特許に関する新たなシナリオの創発の過程を、各々発散・収束工程に分割して、補助するPictographの提示するタイミングを発散と収束の工程におこなった。クラスター内部の単語間の関係から意味を連想し、シナリオを想起する発散工程時には、何も提示しない。ある程度シナリオが出尽くした時点を収束モードとして、クラスターに付与された特許番号のタグに請求項と図表を含むPictgraphを提示し、解釈したシナリオの確認・再解釈を行う。 次に、クラスター間の概念結合を行い、新たなシナリオを創出する最初の発散モード時に、謎ノードに該当する請求項のテキストデータを図表を含むPictographを提示し、新たなシナリオ創出の補助とする。
  4. 新たなシナリオが創発されたときに、謎謎マップの謎ノードに単語を入れるのではなく、想起する概念やイメージを入れるようにあいまいにした。                                  謎謎マップを創発的に利用するには、人の創発性を促すあいまい性を残す工夫が必要である。
  5. 更に、謎謎マップの謎ノードの多い所を優先にして新たなシナリオを創発させるように導いた。

                                

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