Tuesday, July 17, 2007

発想を支援する補助線について

発想を支援する補助線の引き方について考え続けているが、そもそも所与のデータから新たな発想を自分自身が持っていない状況では、他者に補助線を示すことはできないのが、当り前の帰結である。
では、自分自身を含めて被験者がデータを見た時に、どのような補助線を導かれるとより新しい発想を創造できるかということを考えてみた。
新しさとは、既存分野において実在する事象ではなく、実在しない事象である。
言い換えれば、新しい製品とは、①既存用途における既存製品の組み替え、②既存製品の新たな用途、③既存用途に適合する新たな製品、④新たな用途の新たな製品という分類に分けられる。
今までに、Data Crystallizationによってデータにダミーノードを入れ、既存データの潜在的構造を可視化する手法が提案され、特許などのデータに応用し、新たな製品への創発を試みた。
この実験で得た、シナリオは、上記分類の①~②、または①~③に近い新たな製品の提案が創発された。
それでは、まさにイノベーションの核と言われている、④に適合する新たな製品のシナリオを創発させるためには、どうしたら良いのであろうか?
潜在的構造の示す最も関係性の少ない橋を探し出して、事象間に関係性のあるシナリオを考えだすことを試みたらどうであろうか?
ポテンシャ図で正エネルギーの一番低い場所を探し出して、正エネルギーの高い事象間の間を通ってゴールに到達するシミュレーションを応用し、正エネルギーの低い通過路がイノべーティブなシナリオ創発のシナリオを導く補助線にならないだろうか?
さらに考えてみたい。
http://www.i.u-tokyo.ac.jp/edu/course/ipc/master/2005/1/suzuki.pdf

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