Tuesday, March 07, 2006

最近の共同実験

M氏と昨晩、大澤研究室で秘密の打ち合わせをおこないました。
共同研究を現在進めている経過報告と今後の実験の展開について意見を交換しました。
  1. 実験の目的:複数の被験者で構成されるグループでKeyGraphの出力されたグラフ図の解釈や      新たなシナリオを創発させる場合に、被験者間の経験や知識の差異を調整し、解釈やシナリオの創発が円滑に進む手法を開発する。
  2. 実験の進め方:第一次段階では、熟練者と非熟練者によってKeyGraphによって出力されたグラフ図の解釈がどの程度容易に思えるのかを確認する。最初に、概念を示す黒ノードと黒リンクで形成される塊(「島(Island)」と呼称している)の粒度の大小でどのように異なるのかを確認する。次に、粒度が細密化するに従い、概念間を結ぶ赤ノードの表出が多くなるので、その赤ノード数の増加により、被験者の経験や知識によって解釈度合いが異なるか確認する。
  3. 実験条件:以前の実験を契機に創出された五つの特許のうちの一つの特許をKeyGraphで処理し、出力される黒ノード数を80個と固定し、黒リンク数を制御しながら、概念の塊となるIsland(島)を1個から複数個に生成し、その過程で赤ノード数を徐々に表出させて、6枚のKeyGraphを作成した。                                                        1.JaJa80?200?10?0 (概念1個)                                2.JaJa80?120?15?0 (概念2個)                                3.JaJa80?100?22?0 (概念5個)                               4.JaJa80?80?30?0 (概念6個)                                         5.JaJa80?60?40?0 (概念7個)                                        6.JaJa80?40?50?0(概念8個)
  4. 中間結果:非熟練者は、上記の1又は2のような概念が1又は2個程度で赤ノードが10?15程度と少ないグラフ図が解釈しやすい。熟練者は、3の概念が5個のもので、赤ノードが22個のものが解釈しやすいとしている。傾向として、両グループとも、4から6は解釈しにくいとしている。
  5. 結論:この結果から、KeyGrapの出力グラフ図に基づいて熟練者と非熟練者がコミュニケーションを行う場合、上記のような解釈難易度の認識の差異を事前に考慮して、提示することが必要であることがわかった。

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