Saturday, December 31, 2005

シナリオマップによる特徴と研究成果

シナリオマップを作成し実例に適用して実験を実施した。
被験者6名を選択し、グループディスカッションを通じて、シナリオマップを解釈しシナリオの創出を試み、全員が合意形成したシナリオのみ抽出した。
実験により最初に作成した16枚のシナリオマップから104のシナリオが抽出された。
この104のシナリオは、85の「現在の状況」と19の「未来の提案」に分類された。
また、この104のシナリオを改めてシナリオマップを作成し、グループディスカッションを実施した結果11の「未来の提案」が抽出された。
この11の「未来の提案」のシナリオについて試作機を開発し、5件の特許申請が行えたともに、重要顧客に5台量産開始することが可能になるという成果を得た。

この実験において、以下の特徴が発見された。
1.被験者は、シナリオマップにより未定義であった重要な単語を同定することが可能になり、グループ
  共通でコンテクストの解釈を行えた。
2.KeyGraphだけでは創出されなかった新たなシナリオを創出された。
3.被験者は、シナリオマップの黒ノードとリンクの塊である「島」を最初に観察し、その事象の解釈を試 
  みる。次に次の「島」へ注目を移し、その事象を解釈しようと試みる。その次に「島」と「島」とを結ぶ
  赤ノードに注目し、「島」と「島」との関係について解釈を行うという新たな認知プロセスが観察され
  た。

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